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 日本労働組合総連合会
事務局長
神津 里季生
2014年の新春を迎え、日頃からの連合運動に対するご支援に改めて感謝申し上げますとともに、今年が皆様にとって充実した一年となりますようお祈り致します。
世界金融危機で新自由主義がその限界を露呈して以降、日本においても、トリクルダウン型だけの政策体系から、人々の雇用と暮らしの安心・安全に立脚したボトムアップ型を含めた政策体系への転換が図られつつありました。しかし、安倍内閣が発足して以降、再び新自由主義的な政策への回帰が始まっており、雇用労働規制の緩和など、貧困や格差の拡大・固定化を惹起する政策が打ち出されています。私たちはこうした動きに全力を挙げて対抗し、「働くことを軸とする安心社会」の実現に取り組んでいきます。
昨年、懸案であった生活困窮者自立支援法が成立しました。貧困の連鎖に歯止めをかける包括的・伴走型支援の全国展開に向けた節目であると言えますが、重要なのは、むしろこれからです。行政だけでなく地域の様々な主体のネットワークを強化し、法の実効を上げることが不可欠です。その中で私たちも、労福協とともに必要な役割を果たしていきます。
時代が転換期を迎える中、労働運動には、これまでの延長線上ではない運動に取り組む必要性があると認識しています。労働者自主福祉事業、協同組合、NPO などとの連携を強め、共助の輪を拡大し、「連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会」を実現すべく、共に行動していきます。
一方、あの東日本大震災から3年を迎えようとしています。私たちは、これからも、決して震災を風化させず、あらゆる場面を通じて被災地を支え続けていきます。その後も各地で自然災害が相次いでいますが、その中で、多くの方々が支援に汗を流しています。困難な立場にある人々のために何ができるかを考え、それぞれの立場で行動することを大切にしたいと思います。
本年も引き続き、連合運動に対する皆様のご支援をお願い申し上げます。
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