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 労働者福祉中央協議会
会長 笹森 清
新年明けましておめでとうございます。
今年こそ、希望のもてる社会への扉を開く年にしたいと思います。それは、何よりもまず生きること、働くことへの希望であり、次世代を生み育てる希望です。
時代は市場万能主義に変わる新しいパラダイムへの転換を求めていますが、産みの苦しみの中で閉塞感も漂っています。「貧困の連鎖」「無縁社会」、３万人を超える自殺者・・、こうした現実に真正面から向き合い、人と人との絆の再生・地域の活性化、本当に困った人たちのためになる運動、社会改革につなげていけるか、私たち労働者福祉運動の真価が問われています。
昨年は改正貸金業法の完全施行を実現し、司法修習生の給費制問題でも貸与制導入を１年延期するという成果を上げました。何よりもこの運動を通じて、高い志と正義感を持った次代の法曹の担い手が育っていったことは、大きな社会的財産と言えます。これからも幅広いネットワークとの協働で、“必ず答えを出す運動”に取り組んでいきます。
また、生活困窮者等に対する寄り添い型の支援として政府の「パーソナル・サポート・サービス」モデル事業が始まり、沖縄をはじめいくつかの地域で労福協もその一翼を担っています。ライフサポート活動とも目ざす方向は同じであり、しっかりと成果をあげながら制度化につなげていきたいと思います。
2012年には国際協同組合年を迎えます。国連が協同組合の役割を重視し、世界に協同組合の育成・普及を呼びかけているのです。私たちにとっても、またとないチャンス。共助をベースに「新しい公共」としての役割をどのように担えるのか、大いに議論し、協同組合の社会的存在感や価値を高めていこうではありませんか。そして、労働組合と協同組合が、車の両輪としてともに運動するという関係づくりも必要です。
今年は、その足固めをする年でもあります。
「連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会」に向かって、ともに前進しましょう！
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